元修行僧だけどニュージーランドで育ったみたいな不思議なタイ人

息子がお友達をマインドコントロールする事件 (【バイリンガル・マルチリンガル教育③洗脳する三歳児】 をご参照ください)があり、幼稚園の先生方に、

「発達障害や高IQの可能性について専門家に相談する前に、試しにお父様側だけ一時期だけ英語で話すようにしてみてはどうでしょう。」

と提案されました。

そんなお父さん、つまり私の夫は、生粋のタイ人ですが、育ての親にあたる方がニュージーランド人です。

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教育の機会を求めて修行僧に

私の夫は、タイでも貧困が深刻なイサーン地方で生まれ、極貧のために8歳から働かされていました。

そんな厳しい状況の中、なんとか教育を受けられる機会はないものかと、11歳で自ら家を出て独立、タイ国内各地のお寺を転々として生き延びてきたそうです。


注目

タイではお寺で小僧さんとしてお勤めすることによって、義務教育とみなされる教育を受けることができます。

とは言ってもやはり本筋の学校とは違って、本来受けることができるはずの全ての教科をカバーしているわけでもないらしく、科学や数学が思いっきり抜けていたりします。

それでも、お寺でお勤めしてそこの学校をちゃんと卒業すれば大学受験の資格を得ることができるありがたいシステムです。

タイに居ながらにしてニュージーランドにホームステイ状態

お寺で修行と勉学に励んでいた夫は、縁あって在タイのニュージーランド人のお宅で暮らすことになりました。

夫は両親を早くに亡くしているため、このニュージーランドの方には、今では息子の「タイ側のおじいちゃん」として私たちも大変お世話になっています。「ニュージーランドの方」とか「タイ側のおじいちゃん」ではまどろっこしいので、この場をお借りしてご紹介させていただきます。お名前をトニーとおっしゃいます。

で、英語とも外国文化とも無縁だった夫が、トニーと暮らすことによってタイにいながらにしてニュージーランドにホームステイ状態に。


英語はもちろん、欧米のテーブルマナーから、ニュージーランド由来(?)の正しい泳法(タイ人て意外に泳げない人が多いけど夫は水泳が得意)、数々のおいしい料理の腕前(タイ料理はもちろん欧米の友人たちも絶賛のパスタまでバラエティ豊かで、私にとって非常にありがたい夫のスキルのひとつ)までトニーに仕込まれ、タイ人らしくない今の夫の基盤ができあがりました。

そしてタイ有数の名門大学を卒業、カナダの大学が選ぶ「世界の11人」に選ばれてタイのカナダ大使館で表彰され、「カナダのハーバード」と呼ばれている大学の大学院に留学、さらに世界ランキングトップ20に入るオーストラリアの大学院で修士号、もひとつおまけにタイのトップの大学の大学院で修士号も取得しています。

そして挙句の果てに日本人(私)と結婚。

ということで英語にしましょう

もちろん、息子の幼稚園の先生はうちの夫についてそこまで詳しくありませんが、夫のネイティブスピーカーお墨付きの英語力を短い面談中に見抜いて、「お父様側だけ英語に」というご提案をしてくださったのだと思います。

あえて私側ではなかったのがミソです。


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ということで、専門家に診てもらう、という案はひとまず棚上げされ、その日から早速夫が息子に英語で話しかけることになりました。

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